ワールドグループの生産系子会社、株式会社ワールドプロダクションパートナーズは、ファッション界やアパレル産業界で活躍するクリエーターを育成する杉野服飾大学との産学連携企画として、ファッションビジネス・マネジメントコース 3年生に向けた授業と実習を行いました。
次世代育成とファッション産業の継承を目的に
2019年から開始したこの産学連携は、ファッション産業の技術の継承を目的に、今年度は1年を通して30回の授業と実習を行いました。初年度は、参加した学生のうち2名がワールドグループに内定が決まるなど次世代育成も見据えております。
ファッションビジネスモデル全体を学ぶ
前期はアパレルメーカーの役割や市場分析、マーケット予測の講義に加えて、新ブランドをつくることを想定したポジショニング、商品構成、出店場所についてワールドプロダクションパートナーズのメンバーが講義をしました。その後、学生は4グループ毎に、バーチャルブランドの開発に向けた企画書を作成し、プレゼンを行いました。
実習では「アップサイクル」の企画からデザイン、縫製、販売まで
9月から開始した後期では「サステナビリティ」をテーマに、ワールドグループのユーズド・セレクトショップ「ラグタグ」で価格が付かなかった商品(余剰在庫)を活用し、「アップサイクル」のデザインを手がけました。
サステナビリティが社会の主なテーマとなりつつある中で、「つくる」ことがゴールではなく、素材となる廃棄商品の仕分け、リメイクで再生、自身で販売する体験を通じて「感じた事」「気付いた事」から環境適応型のファッションビジネスモデルを創造することを目的にした取組みです。
「ラグタグ」を展開する株式会社ティンパンアレイや、プロのデザイナーの講義を経て、「ラグタグ」倉庫での商品のピックアップを経て、ワールド北青山ビル地下に構える“クリエーターズラボ”で縫製し、仕上げていきました。完成した商品は12月8日(火)から15日(火)まで、「ラグタグ」原宿、渋谷両店にポップアップコーナーを構え、学生自らが販売をしました。
後期に実施した「アップサイクル企画」の実習について
9月から10月にかけて、4回のサステナビリティとエシカルファッションについての講義を経た後、体験学習としてまず「ラグタグ」の倉庫で商品セレクトを行いました。その後、ワールド北青山ビルで実際の製作、縫製を行い仕上げていきました。
10月27日(火)「ラグタグ」国立の倉庫で体験学習と素材選び
11月10日(火)ワールド北青山ビルでデザイン画のチェックと使用する素材やパーツを決定
11月24日(火)、12月1日(火)ワールド北青山ビルで縫製
※ ワールド北青山ビル地下1階 “クリエーターズラボ”について
2019年夏に開設したワールドの“クリエーターズラボ”は、工業用ミシンのトップメーカーJUKIの協力を得て、モノづくりを具現化する場とノウハウを提供しています。クリエーターや学生に活用いただくほか、ワールドグループのプロ人材も集い、クリエーションを高める場と位置付けています。
店舗運営研究として、「ラグタグ」で自分たちが縫製した商品を販売。
年明け2021年1月には、今年度の産学連携と店舗運営研究の振返りをグループ毎にまとめて発表し、総括する授業を行いました。
杉野服飾大学について https://www.sugino-fc.ac.jp/
デザイン、縫製はもちろん、企画、流通、展示や映像表現の世界に至るまで、SUGINOでは服飾の全てが学べます。また、全員が、服飾造形の基礎をしっかり身につけられるのもSUGINOの強み。制作を通して発想を形にする力をつけ、自分が挑戦したい分野のプロフェッショナルを目指せます。見えないところにも、各分野に携わる多くの人々の知識や技術が生かされているファッションの世界。その全ての領域でスペシャリストを育てます。SUGINOは、学生一人ひとりのファッションへの想いをかなえ、社会で輝く人材として送り出していきます。
ワールドプロダクションパートナーズについて
ワールドグループの生産系子会社として、グループ内のブランドの生産に留まらず、パターン、縫製まで多彩なプロフェッショナル人材を有し、他社企画、OEMを手掛けています。また高い技術を誇る国内8つの自社工場と国内外の協力工場の幅広いネットワークを活かし、コロナ禍においては、医療用ガウンの生産やオリジナルブランド「WORLD for the World」からファッションマスクの販売をしております。