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素材の知識

Q服ってどんなもので染められているの?

A色素は、染料と顔料。染料は、天然染料と合成染料とがあります。

色素
染料 色素が繊維の内部に入り込むもの
(繊維と結合して染まる。)
顔料(ピグメント) 色素の粒子が大きく、組織の内部に入り込めず表面に載っているもの
(樹脂と熱の助けを借りて、繊維の表面に固着する。)
染料
天然染料植物系 藍、紅花など
動物系 メキシコのサボテンにつくカイガラ虫、地中海のムラサキ貝など
鉱物系 奄美大島の泥染めなど
合成染料 主要原料はコールタールの留分から得られるほか、石油系の原料も使われる。

合成染料の種類

天然染料による染色は、安定的に原料が入手しにくく、また手間もかかることから、使用されることが少なく、現在は、比較的大量に生産できる合成染料が使われています。当社の商品のほとんどが、この合成染料によって染色されています。合成染料の種類は、次のとおり。

直接染料

水に良く溶け、アセテートや合繊を除く繊維の染色に適しています。

  • 動物繊維:タンパク質系なので、弱酸性浴で染める。
  • 植物繊維:セルロース系なので、中性~アルカリ浴で染める。
  • ※ 摩擦堅牢度※1は良いが、耐光、洗濯堅牢度があまり良くない。市販のダイロン等

酸性染料

水に良く溶け、羊毛、絹、ナイロンに堅牢な染色ができます。

  • 染色法が簡単。
  • 色相が美しい。
  • 堅牢度が良い(汗に若干弱い)。

バット染料

  • インディゴ染料:摩擦堅牢度が良くない。
  • スレン染料:綿の染料として使用。堅牢である。
  • 硫化バット染料

分散染料

水に溶けないため、高温高圧下で、無理やり押し込むようにして染めます。

  • アセテート、ポリエステルなどの疎水性※2の繊維に使用する。
  • ドライクリーニングの溶剤による色の染み出しや昇華※3の問題がある。

反応染料

繊維と染料が化学結合することにより染色し、結合もきわめて強い。

  • 洗濯堅牢度が良い。
  • 色相が鮮明。
  • 綿、麻、レーヨン、ポリノジック、キュプラ等、親水性※4のある植物、再生繊維に使用。

カチオン染料

アクリル繊維に使用されます。アクリルに関しては堅牢度がきわめて良い染料です。

どの染料にも、長所短所があり、求められる性能に応じて、その種類や加工方法が選定されなければなりません。

ポイント
※1 堅牢度
染色された衣料品が着用や洗濯などの消費過程において、どの程度の耐久力を示すかの度合い。衣料用素材に関しては、1~5級で表わされ、5級が最も良好な値。
※2 疎水性
水になじみにくい性質。
※3 昇華
固体が液体を経ずに直接気体になる現象。
※4 親水性
水となじみやすい性質。